龍津寺(りゅうしんじ)は昭島市拝島町にある曹洞宗のお寺です。拝島で最初の学校が建てられました。龍津寺の湧水は「東京の名湧水57選」に選ばれています。
概要
龍津寺(りゅうしんじ)は昭島市拝島町にある曹洞宗のお寺で、天文年間(1532年~1555年)に創建されました。
龍津寺の本堂には天井板絵と杉戸絵があります。天井板絵は竜を中心に花や鳥獣が配置され、天保14年に大岡霊峰によって描かれました。杉戸絵は飲中八仙(中国唐時代の酒豪8人)が描かれています。天井板絵と杉戸絵は昭島市の市指定有形文化財に指定されています。
山号 | 玉應山 |
宗派 | 曹洞宗 |
御本尊 | 釈迦如来 |
創建 | 不詳(天文年間) |
住所 | 昭島市拝島町5-2-37 |
最寄駅 | 拝島駅 |
バス停 | 拝島郵便局(Aバス) |
公式サイト | なし |
SNS | なし |
新編武蔵風土記稿
江戸幕府が編纂した「新編武蔵風土記稿」には、龍津寺が次のように記述されています。
小名宿の西の方南側にあり、玉應山と號す。禪宗曹洞派にて、根ヶ布村天寧寺末なり、天正中寺領十石の御朱印を賜へり、境内は則其地の内なり、開山の僧は說翁星訓永祿六年三月二十四日寂す、開基は何人となることを知らず、位牌の面に義徹宗廓居士とのみ
天寧寺は東京都青梅市根ヶ布(ねかぶ)にあるお寺です。
東京の名湧水57選に選ばれた龍津寺の湧水
龍津寺の南側には、多摩川から取水している昭和用水(農業用水)があり、龍津寺など数か所から湧き水も流れ込んています。下の川に流れ込む龍津寺の湧水は東京都から「東京の名湧水57選」に選ばれています。昭和用水の川沿いには緑が生い茂り、奥多摩から運ばれた巨石が積み上げられ、四季折々の自然が感じられる遊歩道や休息所が整備されています。
拝島で最初の学校「知遠学舎」
明治7年(1874年)に拝島村で最初の学校「知遠学舎(ちおんがくしゃ)」が龍津寺内につくられました。
その後、知遠学舎は名前や場所を変えて、現在の拝島第1小学校となりました。
昭島市指定有形文化財の天井板絵と杉戸絵
龍津寺の本堂には、江戸時代後期の画家である大岡雲峰が描いた天井板絵と杉戸絵があります。天井板絵には竜、花卉及び鳥獣が描かれ、杉戸には飲中八仙図と外側に梅松図が描かれています。龍津寺の天井板絵と杉戸絵は、昭島市指定有形文化財に指定されています。
昭島市指定有形文化財には次のものがあります。
- 大日堂
- 大日堂仁王門
- 紅林家文書四通
- 不老軒宇多々作「月廼野露草雙紙」稿本全六冊
- 龍津寺本堂天井板絵五五面及び杉戸絵一六面
- 縄文時代初頭の丸底深鉢型土器(上川原遺跡出土)
- 経塚下遺跡出土遺物一括
- 日吉神社本殿彫刻並びに拝殿 格天井花鳥画七〇面・板壁絵二面及び幣殿杉戸絵四面
- 大神古墳出土遺物一括(五点)
- 中神・熊野神社本殿及び拝殿
- 山ノ神遺跡出土月待供養結衆板碑
- 中村家旧蔵文書一括
アクセス
龍津寺は最寄駅の拝島駅から徒歩22分(1.8km)のところにあります。
昭島市のコミュニティバス「Aバス」を利用するなら、西ルートの「拝島郵便局」または「拝島会館前」が最寄りのバス停です。
昭島市には龍津寺の他に次の寺社があります。
参考文献
雄山閣 (1981) 新編武蔵風土記稿 第六巻
東京都環境局 (2022) 東京の名湧水57選
公益財団法人東京市町村自治調査会 (2014) 昭島市 下の川
昭島市 (2022) 指定文化財
昭島市 (2022)龍津寺本堂天井板絵五五面及び杉戸絵一六面
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